ここまでで、Scene-referredの広い明るさが、表示レンダリング(トーンマッピング)によってRec.709の映像になる理由が分かりました。

では、このRec.709の映像をもう一度、Scene-referred(光基準)へ戻すことはできるのでしょうか。

今回は、表示レンダリング(トーンマッピング)の逆方向の処理である、インバーストーンマッピングについて説明します。

表示基準から光基準へ

前回までは、Scene-referredの広い明るさを、表示レンダリング(トーンマッピング)からRec.709の映像にしました。

この流れを逆方向にたどり、Rec.709の映像を、Scene-referred(光基準)の環境へ戻す考え方を確認します。

インバーストーンマッピング

Colour Managementノードを利用して、表示レンダリングからの逆方向処理を確認します。

Rec.709 8bit

ACEScg

View Transform > ACES 1.0 SDR-videoからインバーストーンマッピング。

Waveformを見ると、Rec.709の映像では、0.0〜1.0に収まっていた波形が、1.0を超える範囲まで広がっています。

オリジナルのACEScgイメージをBatch Schematicにインポート

2つのヒストグラムを比較すると、完全に一致していないことが確認できます。

つまり、インバーストーンマッピングは、Rec.709の映像を元のRAWデータへ復元する技術ではありません
BatchなどでScene-referredの環境へ戻して作業しやすくするための変換(再マッピング)であり、
その後の合成やカラーコレクションを行うための出発点となります。

では、このインバーストーンマッピングは、FlameのColour Managementノードやビューポートからどのように設定されているのでしょうか。

次回は、Batchセットアップから実際の設定を確認します。